あまり知られていない「口腔がん」について知ろう

こんにちは。
豊田デンタルクリニック、院長の栗俣です。
毎年11月15日は「口腔がん検診の日」です。
2008年11月15日に開催された「第21回 日本歯科医学会総会」で、口腔がん撲滅運動の象徴として「レッド&ホワイトリボン」が発表されたことを記念して制定されました。
今回は「口腔がん検診の日」にちなみ、口腔がんについてお話しします。
口腔がんとは
口腔がんとは、口の中にできるがんのことです。発症する場所によって、舌がん・歯肉がん・口腔底がん・頬粘膜がん・口蓋がん・口唇がんなどに分けられます。
中でも、日本人に最も多いのは舌がんで、口腔がん全体の約60~70%を占めます。
口腔がんは患部を直接見て診察できるため、早期発見がしやすいがんです。早い段階で見つけて治療すれば、死亡率を下げることができます。
しかし、口腔がんはすべてのがんの中でも発症率が1~3%程度と比較的低いことに加え、初期段階で自覚症状に乏しいことも多いため、発見が遅れがちになります。そのため、病気が進行してから見つかるケースも多く、結果として死亡リスクの高い病気となっています。
口腔がんの症状
口腔がんの主な症状には、以下のようなものがあります。
- しこりができる
- ふくらみが見られる
- ただれがある
- 出血しやすい
- 歯がぐらつく
- 口臭がする
- 話しにくい
- 食べ物の飲み込みにくさを感じる
このほかにも、「痛みがある」「食べ物や飲み物がしみる」「首のリンパ節が腫れている」「口内炎が長期間治らない」といった症状が続く場合も、口腔がんの可能性があります。
口腔がんのリスクが高い人
口腔がんの原因については、まだ解明されていない点も多くありますが、主に以下のような方が口腔がんのリスクが高いといわれています。
むし歯や合わない入れ歯をそのままにしている人
むし歯や合わない入れ歯、口腔内の乾燥によって舌などの粘膜に慢性的な刺激が生じている人、尖った歯やブリッジによって口腔内が傷付いている人は、口腔がんのリスクが高くなります。
この場合、定期的に歯科検診を受けることに加えて、歯科医院で適切な治療を受けることが大切です。
日常的に喫煙・飲酒をしている人
喫煙・飲酒を日常的にしている人は、口腔がんのリスクが高くなります。
たばこには発がん性物質が含まれており、喫煙によってがん細胞が発生しやすくなります。
またお酒に含まれるアルコールや、アルコールを分解する時にできるアセトアルデヒドという物質も、発がん性があるためがんの発症リスクを高めます。
過度な喫煙や飲酒は控えるようにしましょう。
まとめ
口腔がんは、全体のがんの中でも約1~3%と発症率が低く、日本ではあまり知られていないがんのひとつです。
気づいた時には既に病気が進行しているケースも多く、死亡率も高くなる傾向にあります。
そのため、歯科医院での定期検診を受け、病気の早期発見・治療に努めることが大切です。
当院では定期検診の際に、口腔内の健康状態を丁寧にチェックしています。
「口内炎がなかなか治らない」「しこりがある」など、気になる症状がある方はぜひお気軽にご相談ください。
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