こんにちは。
豊田デンタルクリニック、院長の栗俣です。

6月4日は「むし歯予防デー」でした。
また、6月4日から10日は「歯と口の健康週間」です。歯と口の健康に関する正しい知識の普及とともに、健康の保持増進に寄与することを目的とした週間です。
今回はこれらの記念日にちなみ、むし歯予防についてお話しします。

大人と子どもで違うむし歯の特徴

実は、むし歯の発症要因は、大人と子どもで異なります。それぞれご紹介します。

大人のむし歯

• 歯周病の進行によるもの
  歯周病が進行すると、歯ぐきが下がり、歯根面が露出してしまいます。
  歯根面を覆う象牙質は、歯の表面を覆うエナメル質に比べて柔らかい性質があるため、歯根面はむし歯になりやすい傾向があります。特に高齢者の場合、歯周病によって歯ぐきが下がりやすいため、むし歯のリスクが高まります。
• 詰め物の経年劣化
  銀歯などの詰め物は経年劣化により、歯と詰め物との間にすき間ができます。そのすき間からむし歯菌が侵入し、以前むし歯になった箇所が再度むし歯になってしまうことがあります。
  特に根管治療で歯の神経を取り除いた場合は、痛みを感じにくいため、むし歯の発見が遅れやすく、重症化するリスクが高まります。

子どものむし歯

• 永久歯のむし歯
  永久歯がむし歯になる要因としては、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの溝に、歯磨きでは取り除けない汚れがたまることがあげられます。
  また、生え始めの永久歯は歯の表面が柔らかく、ザラザラしているため汚れが付きやすく、むし歯になりやすい傾向があります。
• 乳歯のむし歯
  乳歯がむし歯になる要因としては、睡眠前の授乳や砂糖が含まれた飲み物を与えること、歯磨きの開始時期が遅れることなどがあげられます。
  乳歯の表面が硬くなる「石灰化」が完了していない時期は、まだ歯が柔らかくむし歯になりやすいため注意しましょう。

むし歯の予防について

歯ブラシに加えて、デンタルフロスや歯間ブラシを活用しよう

むし歯を予防するためには、磨き残しをなくすことが大切です。
磨き残しをなくすためには、歯ブラシに加えて、デンタルフロスや歯間ブラシといったデンタルグッズも使用してみましょう。
特に、歯と歯の間のすき間や、歯と歯ぐきの境目は磨き残しが多いため、むし歯になりやすい箇所です。
いくつかのデンタルグッズを組み合わせ、お口の中の汚れを効率よく落とすようにしましょう。

歯科医院での定期検診を受けよう

毎日しっかり歯磨きをしているつもりでも、汚れが蓄積していたり、自覚症状がないままむし歯になっている場合もあるため、2～3か月に1回を目安として歯科医院で定期検診を受けるようにしましょう。
定期的にお口の中をチェックすることで、トラブルの早期発見ができ、歯の健康寿命を延ばすことにもつながります。

まとめ

むし歯は、磨き残しによるものが多く、毎日の歯磨きでしっかりと汚れを落としきることが大切です。
汚れを落としきるためには、デンタルフロスや歯間ブラシを使用したり、歯科医院での定期検診が大切です。
当院では、定期検診のほか、普段の歯磨きで落としきれない汚れを取り除くためのクリーニングなども行なっています。気になった方はぜひお気軽にご相談ください。